入手した「日本体育商会カタログ」は、残念ながら裏表紙が無かったので発行年が分かりませんでしたが、カタログ内にはゴールドスミス社のベースボール球「No.97」(1910年ごろ)やライト&ディットソン社のテニスラケット(1910年ごろ)、そして「三十七ハ年戦役に於いて…」(←日露戦争を指す:1904~1905年)の記述、さらに国会デジタルライブラリーで調べると「日本体育商会の広告」が1907年の雑誌に出てきて本書と同じ図版が使われているのが見つかったり…ということで1907年(明治40年)~1910年(明治43年)ごろのカタログなのでしょう。
そしてその1907年発行と思われる本カタログ中に、「新遊戯バドミントン」としてバドミントン用品が紹介されていたのです。
Wikipediaによると「日本では1921年、横浜YMCAの体育主事をしていた広田兼敏が名誉主事のアメリカ人スネードから用具一式を寄贈されたことが始まりとされている」とあるので、定説を14年も遡ることになる、これはもしかして新発見??
以下、本カタログの抜粋です
→→欧州ニ於テ盛ンニ行ルル処新遊戯「バドミントン」ハ「ロンテニスコート」ヨリモ尚ホ小サキ会場ニ於テ使用スベク亦タ運動最モ快活高尚小ニシテ家庭用、会社用、女学校用、小学校用等ニ最モ適当スルノ庭園運動具ナリ其巨細ナル価格ハ左記ニ…
箱入バドミントン A号 一箱 11.600円(11円60銭0厘)
但此品数 二号ラッケット 四本
シャットルコック コルク底羽子 半ダース
二号ネット 一張
三ツ継杭棒 一対
網張用細引自在付 一対分
小槌 一個 七種箱入
と思っていたら筑波大学のデータベースに興味深い論文が・・・
http://tsukuba.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=2522&item_no=1&page_id=13&block_id=83
https://tsukuba.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=2522&item_no=1&page_id=13&block_id=83
ラケットの形状は「バトルドア&シャトルコックス」のものに似ています。
先述の国会デジタルライブラリーより
明治40(1907)年6月発行の「東京模範商工品録」中山安太編(東京模範商工品六編纂所)に掲載された日本体育商会の広告。