昭和七年五月に起きた坂田山心中事件。
この事件を題材にした映画や歌が次々と作られるや大ヒットとなり、
この事件を模した心中事件が相次ぐなど、社会現象に発展した。
映画「天国に結ぶ恋」
1932年6月10日(事件からわずか1カ月で映画が作られている)
主演:竹内良一/川崎弘子
キネマ旬報 No.437
昭和6年(1931年)6月1日号より
川崎弘子/竹内良一
キネマ旬報 No.423 の表紙
昭和7年(1932年)1月11日発行
川崎弘子
「天国に結ぶ恋」
名刺版ブロマイド
葉書版手彩色ブロマイド
「川崎弘子」松竹キネマ製
帝国館ニュース No.169
帝国館ニュース No.170
ジャンクで手に入れたコロンビア製の蓄音器をレストア。
単純なつくりで、分解→クリーニング→油さしで復活した。
盤面が劣化して穴に入りづらくなっている場合は、
600番~800番程度の耐水ペーパーで軽くザグる。
ゼンマイが生きており、50回ほど巻いてからレコードをかけてみる。
速度調節器もしっかりしていた。
しかし、サウンドボックスが安物。
蓄音器用針は新品が入手できる。
コンデンサマイクで録音。
流行歌 天國に結ぶ戀(悲戀大磯哀歌) 柳 水巴(西條八十の変名)作詞
VICTOR 52352-A
徳山 璉・四家文子
3番の歌詞
ふたりの恋は清かった
神様だけが御存知よ
死んで楽しい天国で
あなたの妻になりますわ
ワルツ 天國に結ぶ戀
VICTOR 52448-A
巴里ムウラン・ルウジュ楽団
ムーラン・ルージュ楽団は、昭和7年に来日し、約2年ほど日本に滞在した。
数々の録音を残している。
事実悲話 悲戀大磯坂田山心中(一)~(四)
REGAL RECORD 65424-A~D(63446~63449)
泉 詩郎
宝塚会館オーケストラ伴奏
貴重なドラマ仕立てのリーガル盤である。
泉 詩郎は戦前の活弁士(かつべんし)の一人。
一郎「なあに心配はないよ。いつでも治るからね」
その後まもなく、綾子は湘南平塚に転じ、
今までとは違って、毎日会えない二人の感情は
いやが上にもその思いを高ぶらせていった。
このまま進んで行けば、いったいどうなるだろう。
一郎はある日、真面目に仔細を父に打ち明けて
綾子との結婚に対する了解を求めた。
我が子ながら純情な青年。それほどまでに真剣に話す恋。
父の気持は柔らかく動いていった。
父「よく打ち明けてくれた。お前の言葉を信じて、
お父さんは願いを入れてあげよう。先方へはお父さんから
お嫁に来てもらうように話しを勧めてみるから、
お前は自重していなさいよ」
一郎「お父さん、ありがとうございます。お許しの出るまで
綾子さんには会わないで待っていますから」
イラスト版
リーガルレコードは、コロムビアの廉価盤レーベル。オリエントやヒコーキ、イーグルレコードの再プレスが多い。